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エミール・ゾラ「居酒屋」

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エミール・ゾラ「居酒屋」

フランスの作家エミール・ゾラの作品に、「居酒屋」があります。
映画化した監督は「禁じられた遊び」や「太陽がいっぱい」などを撮ったルネ・クレマンです。昨今では3D映画が大人気のようですが、この映画は3Dとは遠く離れ、自然主義文学をしっかりと継承した、人間のそのままをいき映した作品です。ゾラ自身もこの映画の出来には満足だったと言われています。

そして、ゾラ自身もアブサン愛好家だったようですが、小説「居酒屋」もアルコール(アブサン)により退廃していく人間を描いた側面があります。

また、小説の原題はフランス語で「l’assommoir」(ラソモワール)。辞書をひきますと、「鉛玉のついたこん棒」「撲殺用武器」(プチ・ロワイヤル仏和辞典)と出てきます。(恐ろしいです)が、同時に、この「l’assommoir」(ラソモワール)は、19世紀においてアブサンの俗称だったようです。19世紀において、アブサンは人間を破滅させる「撲殺用武器」的なものとして認識されていたからでしょうか。

そしてまた、ペンギン・クラシックの表紙画には、かの有名なドガの『アブサン』(L’absinthe, 1876)が使用されています。この女性の表情はどう形容したらいいのでしょう。このうつろな目は一度見たら忘れられないほど強烈です。

みなさんご存知のように、アブサンが覚醒や中毒症状を引き起こすことはありません。
むしろ、その時代背景、そしてそこにおける人間生活などの興味を、アブサンは私たちに引き起こしてくれるのです。

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